
Shwedagon Pagoda, Yangon / RICOH GR
14年ぶりのミャンマーへの旅。今回のフライトはANAのヤンゴン便を利用した。11時過ぎに成田を発って、現地時間の16時過ぎにはヤンゴン着。直行便だからとっても楽だ。料金も手頃だし、バンコクなど他国に立ち寄るつもりがない人にはおすすめだ。
久しぶりに降り立ったヤンゴン国際空港がえらく近代化されていて目を丸くする。入国審査を終えると、両替所でドルをチャットに両替。脇にはATMまである。試しに利用してみたところ、VISA系カードでちゃんとチャットを引き出せた。便利になったものだ。思えば、14年前は強制両替という悪名高い制度があって、旅行者は200米ドルを同額面のFEC(外貨兌換券)に換えなければならなかった。FECはミャンマー国内でしか使えず、余ったからといってドルに再両替することもできなかった。できれば逃れたいという旅行者の心理につけこんだ窓口の係員から「私に5ドルくれればFECへの両替は少なめにしてあげる」などと賄賂を要求されたっけ。そんな怪しい雰囲気など、立派になった今の空港からはみじんも感じることがなかった。
タクシーでヤンゴン中心部の宿へ。荷物を置くと、すでに日が暮れかけていた。タクシーを拾ってシュエダゴンパゴダへ向かうことにした。なにはともあれ、ここに行かなくては。

Fujifilm X-T1 + XF35mm
夜のシュエダゴンを訪れるのは初めてだった。参道の階段を上りきると、広大な境内には夜だというのに、あるいは夜だからなのか、予想以上に大勢の参拝者がいた。真剣に祈りを捧げる人たち。ロウソクと線香の灯火。ライトアップされたパゴダ。見上げると、いつの間にか月が昇っていて、パゴダの横で白い光を放っていた。ヤンゴンに降り立ったばかりのぼくには、光と人とパゴダが織りなす幻想的なこの光景が本当に目の前で展開されていることがまだ信じられないでいた。
