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ネパールはおいしい(1) – モモの屋台

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Katmandu / PENTAX K-7, DA21mm

カトマンズの街角で、湯気が立ち上るモモの屋台を見つけてしまうと、素通りするのはなかなか難しい。ぼくが滞在していた5月初旬は、ちょうどマオイストによるバンダ(ストライキ)の最中だったから、なおさらのことだ。食堂や商店のほとんどがシャッターを下ろしたままで、食いたいものも食えないというもう泣きたくなる状態。そんなひもじさの中で見つけたモモの屋台。「ありがたい、これでまともな食い物にありつける!」と一目散に駆け寄った。

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作り方は、餃子の場合とほぼ同じ。人気があるので、蒸したそばから飛ぶように売れていく。ぼくの前には先約がまだ何人もいる。ぼくのモモは、これから蒸し器の中へ。蒸し上がるまでさほど時間はかからないのだが、お腹が空いているので長く感じられる。

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写真でも撮りながら空腹を紛らわしているうちに、蒸し上がった。立ち上る湯気。中にはおいしそうなモモがびっしり。それらを葉っぱのお皿に盛りつけ、ピリ辛のたれをたっぷりかけて、できあがり。さっそくほおばる。シアワセ。

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ようやく腹が満たされ、エネルギーが出てきたので、その足で夕暮れ時のダルバール広場へ。すると今度はアイスクリーム屋が! デザートにありつけるとは。またまた駆け寄る。ひとつちょうだい。
やはりモモの後はアイスクリームに限ると確信したのであった……。

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念のため付記。xxxxはおいしい、というタイトルは、言わずとしれた林望先生の『イギリスはおいしい』からいただいたものである。その昔イギリスへ語学留学する前にこの本を読んだおかげで、イギリス人の味音痴肥えた舌とイギリス料理のまずさおいしさにショックを受けずにすんだ。そのお礼の意味で使わせてもらっている。不朽の名著だと思う。

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