西にモロッコのシャウエンあれば、東にインドのジョードプルあり。
ブルーシティとして知られているふたつの町。実際に訪れてみて、ふたつの青に微妙な違いを感じた。ここでいう違いとは色合いというより、「印象」だ。ジブラルタル海峡に近いシャウエンの青からは、イスラム的な神秘さの中に地中海の透明さが感じられた。対するジョードプルの青はといえば、どこまでもインドを感じる青だった。
そう印象づけられた要因のひとつは、おそらく路地で出会った動物だと思う。シャウエンでは青と白の家並みをバックにネコが優雅にお昼寝している姿が路地のそこかしこに見られ、地中海的な光景を作り上げていた。猫撮り好きとしては被写体にことかかない町でもあった。一方、ジョードプルはといえば、ネコの姿はまったくなく、出会うのはこぶ牛、こぶ牛。やっぱりここはインドだなあという感じ。もっとも、ぼくはコブ牛萌えでもあるのでシャウエンに負けず劣らずこの町でも被写体にことかかなかった。ということで、両者引き分け。