まだまぶしさと鮮やかさを失わない緑の端々に咲き並ぶ真っ赤な曼珠沙華は、
9月の奈良を代表する彩りのひとつ。
橘寺付近。遠くに岡寺の塔が見える。
同じく橘寺付近。聖徳太子が生まれた場所と伝えられている。
明日香ではここの景観がいちばん好き。
赤外調で。
明日香の夕暮れ。
やがて夜のとばりが降り、この地が無数の光で覆われる(過去記事「Lights」)。
まほろばの空
前回の記事で少しだけ紹介した「飛鳥光の回廊」は夜の幻想的なシーンだったけれど、今回の小旅行では、夜はもちろん、日中も印象的な光と、空と、色に恵まれた。
柳生の里にほど近い名刹、円成寺。木々の葉はすでに秋色に染まりつつあった。
唐招提寺。
奈良町は、まだ夏の色づき。これだけ見ると、奈良だか南国だかわからない。
でも雲の姿は、すっかり秋。
高く、深く、澄み切った青空と、たなびく雲に、在りし日のまほろばを想う。
まほろばへの旅は、遠きロマンへの旅であり、「彼の地への旅」にほかならない。
奈良に惹かれる理由は、そこにこそある。
PENTAX K-7, FA24-90mm (4枚とも)