以下は、おとといメインサイトにアップした「バンビエン、自転車で巡れば」のエピローグのようなものです。
お祭りをひととおり見物し終えたら、猛烈にお腹が減ってきた。
近くの食堂に飛び込む。
ラープとカオニャオを注文する。
ラオスで最もよく食べた黄金の組み合わせ。
これにビアラオが加わって、最強トリオが結成される。
雨安居明けを祝うお祭り。
その光と音と熱気の残滓が、今はすっかり穏やかになった町を静かに漂っている。
その切ない余韻を、ビアラオの泡がやさしく包み込み、心と身体に染みわたらせていく。
話はガラリと変わるけれど、みなさんは旅に出ると太りますか、痩せますか? ぼくの場合、旅に出ると必ずと言っていいほど体重と体脂肪が減る。食費を切り詰めて旅をしていたパッカー時代はもちろんのこと、それなりのお店でそれなりに美味しい料理を食べるようになった最近でもそうだ。摂取した以上によく歩き、よく撮って(これは関係ないか)カロリーをせっせと消費するからだ。だから、帰国して体重計に乗るのがひそかな楽しみだったりする(笑 ぼくにとっては旅が最も効果的なダイエット手段なのである。また、「次の旅」という「ニンジン」が目の前にぶら下がっているからこそ、ジョギングや筋トレなど、旅に備えた体力強化のモチベーションも高まる。健康増進のためにも、年に何度かの旅は必須なのである。
ところが、なぜかこの旅だけは例外だった。出発前と比べても、体重はまったく変わらず。プラスマイナスはゼロ。突然決まった短期の旅ということもあったし、あまり歩かず、のんびり過ごしたということもあるのだが、いったいなぜだろう。おそらく最大の要因は、このカオニャオ(餅米)とビアラオにあると見た。きっと、そうだ。そういうことにしておこう。年をとって基礎代謝が下がったとか、そういうマイナス要因はとりあえず考えないでおこう……。
空気もゆるゆる、気分もゆるゆる、ついでにお腹の皮もゆるゆるのまま、旅はゆるゆると続いていく……。次はバンビエンに向かいます。