エッサウィラのスカラで画を売る(?)猫
「彼の地への旅」という旅行記サイトを立ち上げてから、先月で丸6年がたった。いつまでたっても変わり映えのしない、つたないサイトではあるけれど、ときには、見てくれた人からとても素敵な感想メールをいただくことがある。
先日も、とある女性から1通のメールを受け取った。その女性は旅の途中、モロッコのエッサウィラで地元のおじさんたちに交じって絵を売っていたそうで、ぼくのモロッコ旅行記を読んでそのときのことが懐かしく思い起こされた、と綴られていた。さらに、エッサウィラを訪れる前にはポルトガルのモンサラーシュに1週間滞在していたので、旅のコースがそっくりでうれしくなった、とも。こういう感想メール、とくに「偶然の一致」が綴られたメールは、心地よい驚きを伴って、とてもうれしいものだ。
「彼の地への旅」には開設当時からずっと掲示板を設けていたのだけど、イエメンに旅立つ前に完全に閉じて、ログも消してしまった。一抹の寂しさも覚えたけれど、上の女性のように、その気のある人は掲示板ではなくちゃんとメールで感想を送ってくれるので、不都合は感じていない。メールはちょっとという人は、このブログの記事にコメントを寄せてもらえればいいのだから。
また最近では、掲示板ではなくメールやブログがきっかけとなって新たな交流が生まれることがほとんどだ。たとえば、モロッコを訪れた際には、ぼくのブログを読んでくれていたエッサウィラ在住の女性からコンタクトがあり、現地でお会いすることができた。1年後のいまでもブログを読んでくれているはず(ですよね?) 半年後の旅行で訪れたラオスでも、相互リンクの関係にあった某ブロガーさんとお会いできた。そして今回のイエメンの旅でも、日程がもろにかぶったブロガーさんが約一名(笑) これも偶然の一致である。地元の人とのふれあいも楽しみのひとつではあるけれど、このネット時代、ウェブがとりもつ旅先交流もますます増えていくだろうし、大切にしていきたいと思っている。が、ぼくのサイトでは、掲示板はもはやそのための場とはなり得ない、役割は終わったという気がしている。交流のあるサイトさんが次々と掲示板を閉じるのも、背景には同じような理由があるのかもしれない。
モンサラーシュの犬