ストリートサッカー

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サナアの新市街から旧市街へと向かう路上では、テーブルサッカーに興じる少年たちをよく見かけた。懐かしくもあり、物珍しくもある光景に、しばし見学。

イギリスに留学していたとき、歴史を感じさせる学校やパブに古くて大きいテーブルサッカー台が無造作に置かれているのをしばしば目にして、日本とはひと味違う娯楽の伝統みたいなものを感じた。イエメンでは、屋内ではなく路上で楽しむストリートテーブルサッカー。無数の少年たちに手荒く扱われ、使い古され、塗装がはげた縁や棒が、最古の摩天楼と形容される伝統ある町並みにしっくりと溶け込んでいた。日本や欧州とは違った遊びの光景と出会った。

ちなみに、ウィキペディアの「テーブル・フットボール」の項を参照してみると、映画「イル・ポスティーノ」で女性キャラクターが主人公と恋に落ちたのがテーブルサッカーのプレー中だったとか、「ノッティングヒルの恋人」でヒューグラントの部屋にテーブルサッカー台が置かれていたとか、ほーそうだったっけ、全然覚えてないやというシーンがあることがわかった。もう一度レンタルで観てみよう。あと、「フレンズ」にもテーブルサッカー(アメリカではフーズボールという)が出てくる。過去記事「世界の終わりと旅の終わり」ではネタにしたのだけど、「フレンズ」、じつはけっこう好きだったりする。

イエメン:魅惑のこぶ牛

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旧市街の路地で出会うたび、つい撮ってしまう動物がいる。ぼくの場合、その一番は断然ネコ。では二番は? これは地域によって微妙に異なる。ヨーロッパならばイヌだろうか。イスラム圏ならもちろん哀愁ロバ。そしてアジアでは、なんといっても牛。なかでも「こぶ牛」が好きだ。あの背中の奇妙な出っぱりには旅人を萌えさせる不思議な何かがある。牛の国インドがある種の人を引きつけてやまないのは、あのこぶの神秘のせいではないかとさえ思う。

写真は、サナアのこぶ牛と牛飼い。こぶ牛というと上述のとおりインドの路地を我が物顔で闊歩するあのふてぶてしくも魅惑的な牛たちを思い出してしまうのだけど、イエメンにもちゃんといることを発見。意外な出会いに、このときは萌えポイントもかなり高め。

それにしても、仲睦まじくてほほえましい。ぼくも頬をスリスリしたかった。アラブの濃いオヤジとすりあうよりずっとずっと気持ちよさそうだし。

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