デリーのメインバザールでは、道路の拡張工事が進められていた。
なんでも、有無を言わせず左右の建物を一律に数メートル取り壊して拡張しているのだとか。
うーむ、さすがインドというしかない。
そのえげつなさといい加減さは工事ぶりにも如実に表れていて、ただでさえカオスな道路が、廃材や土の山で輪をかけてカオス状態になっている。雨降りの日はドロドロ、グチョグチョ。晴れたら晴れたで土煙もうもう。どうしようもないとはこのことだ。どっちにしろ全身汚れるのだからと運命を受け入れて、無数の人やリキシャを縫うように進む。道路ばかりじゃなく、見上げれば電線もこんがらがっている。上下左右、みなカオス。逃げ場などない。
3枚とも RICOH GR1V, FUJI NEOPAN 400 PRESTO
しかし、突貫工事という割にはあまりにもスローに見える。こんなペースで果たしていつ終わるのだろうか。そのとき(9月中旬)はそんな風に思ったのだけど、最近調べたところ、なんとすでに拡張工事は終わっていて、道路はすっかりきれいになったらしい。信じられない。あのインドがそんな素早い仕事をするとは(笑
いまだに信じられないので、本当に終わったのかこの目で確かめてくることにした。
もちろん、本当の目的地はデリーではない。真冬は閉ざされてしまう北部のラダックでもないし、アグラ、バラナシ方面でもない。南に下るわけでもない。ということは……。
というわけで、ちょっと早いけれど、みなさまよいお年を。
【付記】
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ご不便をおかけしますがなにとぞご了承ください。
南インドはおいしい(5) ゴアでモモ
ゴア滞在中、カラングートにおいしいチベット料理店があると聞いて足が向いてしまったのは、すでにそのとき心の中に、ネパール再訪、さらには念願のラダックへという彼の地への旅の想いを秘めていたからかもしれない。いや、その想いは確実にあった。
カラングートのビーチでサンセットを見届けると、ガイドブックを頼りにそのレストランへと向かった。ビーチから延びる道の途中に、狭い脇道を見つけた。よく注意していなければ見過ごしてしまうほど目立たない路地だ。奥へと進んでいくと、レストラン「Tibetan Kitchen」はあった。まだ客はまばらだ。
しばらくして、テーブルにおいしそうなモモとスープが湯気とともに置かれた。モモにもバリエーションがあって、一般にチベットのモモは餃子型、ネパールのモモは団子形である。このモモは団子形だからチベットというよりネパール風か。「中は熱いから気をつけて」。去り際にウェイターが注意してくれた。一口かじる。たしかに熱い! アツアツの肉汁が口いっぱいに広がり、ホクホクする。小籠包のようだ。シアワセ。
デザートはストロベリーアイス。チベット料理店でこんなオサレなデザート出していいのかという疑問もちょっぴり湧いてくる、というか、そもそもなぜそんなデザートを頼むのかと自分につっこみたくなったが、甘い物には目がないので仕方がない。そこにそれがあれば頼みたくなるのが自然の摂理というもの。かたいことはいいっこなしで。なんといってもここはゴア。世界中から旅行者が集まってくるビーチ。メニューも味も自然と洗練さに磨きがかかるんだろうね。なにはともあれ、甘い物を味わえてシアワセ。