ベトナム中部、フエとホイアンへ

knsg_hoian_004.jpg
月餅, PENTAX K-7 + FA35mm
遅めの夏休みを利用して、ベトナム中部のフエとホイアンを旅してきた。
旅先候補としては他にもカンボジアのシェムリアップやミャンマーのインレー湖などいくつか浮かんだのだけど、最終的にフエとホイアンに決めたのは、予算の都合に加え、数年前、この地を訪れようとチケットを購入したにもかかわらず、やむを得ない事情により直前でキャンセルしたという経緯を思い出したからだった。もともと運良く転がり込んできた休みなのだから、数年前の心残りを解消する格好のチャンスにしよう、と。
フエもホイアンも、長い歴史を持つ町。とはいえ、ホーチミンやハノイと比べれば町の規模はいい意味で小さくて、雰囲気もずっと穏やかだった。どちらも世界遺産を抱える町だから観光客もそれなりに多かったけれど、旧市街の路地に一歩足を踏み入れれば、そこにはのどかな空気と落ち着いた営み、そして人々の笑顔があって、ほっとするような懐かしさを覚えた。最初からそういうところに期待して訪れたのだけど、その期待は裏切られることなく、世界遺産よりも旧市街の明るくて気さくな人たちの姿が印象に残る旅となった。そしてなにより、ベトナム料理。どうしてこんなになにもかもが美味しいのだろう。今日は何を食べようか、それを考えるのが楽しくてしょうがなかった(笑)
また、中秋節(今年は9/30)を控え、月餅を売るお店や、獅子舞と太鼓の練習をする子供たちなどをあちこちで見かけ、写真に収めることができたのも幸運だった。9月は雨季だと聞いていたのだけど、雨に降られることはほとんどなく、特にホイアンでは毎日晴天に恵まれたのもラッキーと言えるかもしれない。その代わり、暑さはハンパなかった。ミーソンという遺跡に行ったときなど、陽射しが強烈すぎて、本当に参りかけたのだけど、体調を大きく崩すこともなく無事帰国。今でも顔は真っ黒。
写真は例によって少しずつ掲載していく予定。「ベトナムはおいしい」シリーズも。ラダックやラジャスタンなど前の旅の写真も並行して掲載していくので気長にお待ちを。

ハノイの夜

knsg_081030d.jpg
ラオスで最後の夕日を眺めたのは、メコンのほとりではなく、
首都ビエンチャンの空港からだった。
およそ1時間後、ハノイに降り立ったときには、日はとっぷりと暮れていた。
空港からハノイの市街へ。人と、車と、スーパーカブの往来が激しさを増していく。
旧市街の狭い路地に割って入ると、喧噪と混沌はその極みに達する。
ゆるくて穏やかなラオスとのあまりの違いに面食らうが、ああ、この無秩序ぶりも、熱気も活気も、
たしかにアジアなのだなと、心の別の部分がざわめき始める。
宿を確保して、夜の旧市街を散策する。
歩道に沿って並ぶ屋台の1軒でフォーをすすり、ビアホイをグイッとやる。
喧噪と混沌のハノイ。けれども、魅惑の液体に包まれ、湿り気を帯びた空気と闇に
溶け込んでいく感覚は、ラオスにいるときとさほど変わりない。
knsg_081030b.jpgknsg_081030a1.jpgknsg_081030c.jpg

先頭に戻る
コピーはできません。