ラオス:ビアラオ初体験

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この衝撃は、いったいなんと形容すればいいのだろう……。

             *    *    *

早朝便でハノイを発ってからおよそ50分。ラオスの首都ビエンチャンに
降り立ったのは午前9時半。
タラップに立つ。上空は一面雲で覆われている。
「夕陽とビアラオ」を最大の目的として訪れたというのに、このさえない天気。
やはり雨期明け前の微妙な時期に来たのは間違いだったのか……。

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晴れない気持ちのまま空港でビザを取得し(30ドル)、タクシーに乗る(チケット制、6ドル)。ガイドブックで目星を付けておいたホテルに行ってみる。部屋を見せてもらうが、値段の割には印象はいまひとつ。ドライバーの勧めるままに別のホテルに行ってみることに。到着してみると、さっきのホテルより立派な外観。おいおい、高いホテルに連れてきやがって、と抗議しかけたが、フロントにたずねてみれば、さっきのホテルより料金は安く(1泊12ドル)、設備もいい。空港送迎も無料。メコン川にも近い。1泊だけだし、面倒なのでここにしよう。ということで、「Douang Deuane」という名のこのホテルに泊まることに。

一休みしたのち、外出。まずはベトナム航空のオフィスに行き、帰国便のリコンファームをすませる。続いてラオス航空のオフィスで明日のルアンパバーン行き航空券を購入(62ドル)。これで懸案事項は片付けた。あとは気の向くまま過ごせばいい。

とりあえずは、腹ごしらえだ。ということで、近くの食堂へ。
「幅広黄色麺と野菜の炒め物」と、もちろん、念願の「ビアラオ」を頼む。
初ビアラオはビンかカンかで迷ったが、カンにしてみた。どうせビンは夕食時に飲むのだし。

到着時に広がっていた雲が次第に消え、太陽が顔をのぞかせてきた。東南アジアの懐かしくも強烈な日射しが、薄い天井を通してビシビシと全身に伝わってくる。汗が吹き出る。いい感じになってきた。やはりアジアの旅はこうでなくては。

喉が渇いてきたところで、タイミングよく、ビアラオが目の前に置かれた。

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さっそく手を伸ばす。プシュッ、グイ、グイ。
この喉ごし。この爽快感。
どのビールでも味わったことのない衝撃が、体内に心地よく広がっていく。
これがそうなのか。これがビアラオなのか。ああ……。

道路を挟んだ川縁には、出店がすき間もないほどびっしりと軒を連ねている。その奥には観覧車まで見える。メコン川の雄大な流れはその向こうにあるらしいのだが、ここからはその気配すら感じられない。予想をはるかに超える賑わいようだ。いつもこんな感じなのだろうか、明日から週末に入るからなのか、それとも、なにかのお祭りでもあるのだろうか。

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7件のコメント

  1. あづま川
    2006年11月1日

    >kanaさん
    こんばんは。
    ビアラオ、なんでこんなに旨いのでしょう。
    飲んでいるうちに、なんかこう、「もう、どうなってもいい」
    っていう気持ちにさせてくれます。
    これはビール自体の喉ごしの心地よさもさることながら、
    彼の地を包んでいるゆるやかな空気のおかげでも
    あるのでしょうね。
    参考記事も読みました。ミャンマーでは国を挙げて努力している
    のですね。ラオスはどうなんでしょうね。
    ミャンマービールはぼくも飲みましたが、こちらもおいしかったです。

    返信
  2. あづま川
    2006年11月1日

    >ヒョウちゃん
    もう衝撃の初体験でしたよ。
    その国のビールはその国で飲むのが一番、だと思います。
    ビアラオの旨さは、ラオスのゆるやかな空気と、メコンの流れと、
    雄大な夕陽あればこそ、なのでしょうね。
    >ayumiさん
    お仕事でラオスに行ったのですね。
    じつはぼくもお酒は弱いんです。でも不思議とビアラオはグイグイいけました。
    ぼくはそれを「ビアラオマジック」と名付けましたが(笑
    ラオスにはこれからじゃなく先月行ってきたばかりで、
    これはそのレポートなのです。
    これから写真をたくさん掲載していきます。
    >ハナミズキさん
    ふふふ、ビアラオ写真、これからもどんどん掲載していきます。
    ラオス以外の国への浮気を断固阻止しなければ・・・
    って何のためだ(笑
    >nanaさん
    やられていただきありがとうございました。
    あぢーよーっと悲鳴を上げながらも、その体感に不思議な心地よさとヨロコビを覚える。
    陽光が強くなるほどに、汗が噴き出るほどに、心がほどけ、解放されていく。
    まさしく「それ」ですよね!
    久しぶりにインドシナを訪れて、この体感にぼくも背中がゾクゾクしました。
    これがあるから、やめられないんですよね。

    返信
  3. kana
    2006年11月1日

    あづま川さん、こんにちは。kanaです。
    ビアラオいいっすよねーーー!うまいうまい(*^Q^)c[]
    アジアのビールは概して旨いです。
    タイのシンハ、チャン、ラオスのビアラオ、ミャンマーのミャンマービア。
    それについて、こんな理由を書いていた人がいました。
    http://eco.goo.ne.jp/life/products/slowgoods/tora32.html
    なるほどなと思います。
    ついでに私の過去のミャンマービアの記事。
    http://www.kcc.zaq.ne.jp/tabikana/Myanmar/Myanmar_4.html
    またアジアのビール飲みたいな♪

    返信
  4. nana
    2006年10月31日

    あー、私もバッチリやられました。すごい体感性のある文面♪
    『東南アジアの懐かしくも強烈な日射しが、薄い天井を通してビシビシと全身に伝わってくる。汗が吹き出る。いい感じになってきた。』
    この部分、特にたまりません。
    雲が切れていく。ぐぅっとくる太陽の光。じわっと汗。それでこそ東南アジア♪
    ラオスには残念ながら行った事はありませんが、
    大好きなタイでいつも感じる「それ」。今、背中がゾクゾク♪します。
    立派な外観→オイオイ→抗議の気持ち→え?安いじゃない♪
    これもまさにです♪
    ラオスの地で、ビアラオ呑んでみたい。1枚目の写真もいいですね♪

    返信
  5. ハナミズキ
    2006年10月31日

    アー、やられました。だめだ。
    年末はタイの島へ行こうとおもっていたが、またラオかも。。。(苦笑)

    返信
  6. ayumi
    2006年10月31日

    こんばんは。
    お返事ありがとうございます○┐
    私も去年、一昨年とラオスに1週間ずつ仕事で滞在しました。
    あんまりお酒を飲めなくて、味も分からないんですけど、
    ビアラオの美味しさは分かりました!(冷えてたらなおgood!)
    甘~いコーヒーも、最初はびっくりしたけど、
    そのうちに病みつきになってしまいました。
    一番最後のラオスの町の写真、すっごい賑わいですね。
    私が行ったときは道路も凸凹で、赤土色の町という
    印象でしたけど、すっごくきれいに見えます。
    北部に行かれるということですが、楽しんで来て下さい ^^
    写真楽しみにしています!

    返信
  7. ヒョウちゃん
    2006年10月30日

    衝撃の味わい、わかります。
    自分の場合は実はシェムリアップでビアラオ飲んでいるのですが(1缶のみ)、その時はこんなに美味いものとは思わなかったです。
    やはり、ラオスの風土が一番かも。
    1月にバンコクに行くのですが、あらかじめ目をつけてあるラオス料理店で、またビアラオ体験したいものです。できたら、生で。

    返信

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