バガン、ルアンパバーンからつながるもの

明日香の中心、小高い丘の中腹に門を構える橘寺を訪れた。
門をくぐってみる。広い境内には、紅白の彼岸花と、これも紅白の芙蓉が御堂の前で彩りを添えている。
とりわけ、芙蓉の赤い花に目が引きつけられる。
鮮やかな赤い花。その背後には御堂。
御堂の尖った屋根の向こうには、深く濃い青空が広がる。まばゆい午後の陽射しが身を包む。
過去の旅の記憶が蘇ってくる。それらはまぎれもなく、アジアの旅の道すがら、見て、触れて、
感じたのと同じものだった。
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ミャンマーのバガン、ラオスのルアンパバーン、……。
かつて、アジアの古都で出会った色や光、薫り、空気、光景。まったく変わらないそれらを、
海を隔てた、この明日香の地で感じる。
栄えた時代も、場所も違うけれど、どの地も、仏教を柱とするアジアのいにしえの都で
あることを物語っている。
境内の外には、たおやかな緑の棚田が広がっている。
遠くには、川原寺。さらに飛鳥寺。右手の山には岡寺の塔を望むことができる。
大和の旅は、アジアを想う旅。過去の旅は、今の旅へと確実につながっていることを、
橘寺で改めて実感した。そして今の旅は、次の旅へと必ずつながっていくに違いない
ということも。
上の写真の撮影データは以下のとおり。撮影した年も、カメラも、記録媒体(ネガ、ポジ、デジタル)もさまざま。あえて順不同で列挙しておくので、上の各写真と正確に結び付けてみてください。わかりますよね?
Bagan, Myanmar, 2001
LOMO SMENA 35, FUJI S-400
Luang Phabang, Laos, 2006
PENTAX MZ-3, FA50mm/1.4
KODAK E100VS
奈良、橘寺、2009
PENTAX K-7, FA24-90mm

6件のコメント

  1. あづま川
    2009年11月8日

    >sarucoさん
    お久しぶりです。
    お互い仕事の環境が変わったようですね。
    アジアのまとわりつく暑さと豊かな色彩。
    そろそろ恋しくなってきました。

    返信
  2. あづま川
    2009年11月8日

    >vinvivaさん
    お忙しかったのでしょうか。ぼくも心、というか身体に余裕が
    なくて。土日だけじゃ疲れがとれません……。
    暖かい国に行って、赤い花と青い空をひたすら眺めながら、
    心身をゆるゆるにのばしたいです。

    返信
  3. saruco
    2009年11月8日

    あづま川さんの写真はいつも色調が何とも言えないくらい素敵ですね。

    返信
  4. vinviva
    2009年11月7日

    >少し、心に余裕ができたので、寄りました。(^_^;)
    空の青さとブーゲンビリアの赤が際立ってますよね。とてもきれいな発色です。
    あづま川さんにとって、これに寺院と足すとアジアンテイストなんですね。なるほど~!
    心を洗う旅に出たいな~~。
    少々心が疲れました、、、(^_^;)

    返信
  5. あづま川
    2009年11月7日

    >Kankoさん
    赤いブーゲンビリアと黄金の寺院と青い空は、ぼくの中では最も
    アジアらしい光景のひとつです。
    年末はまだ微妙なのですが、旅の空で羽を伸ばしたいです。
    最近、身体も心もこちこちに凝っているので(笑

    返信
  6. Kanko
    2009年11月6日

    ブーゲンビリアのピンクが、青空に映えていますね^^
    気持ちのいい空です。
    年末、旅に出れるといいですね。

    返信

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