蒼穹のラダックへ – レーを歩く –

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朝食後は、まっすぐ宿に戻る。高地に順応するまで無理は禁物だ。が、軽く体を動かした方が順応が早いとも聞いていたので、ひと休みした後、レーの町を散策してみることにした。なるべく息を深く吸いながら、ゆっくりとした足取りで。
にぎやかなメインバザールに出る。真っ先に目についたのは、白いモスクとミナレット。ラダックはチベット仏教の地というイメージを持っていただけに、ゴンパより先にモスクを目にすることになろうとは思わなかった。先入観が崩されていく。そうした瞬間は心地よいものだ。これ以降、レーの町にアザーンの呼び声が響き渡るたびに、自分はいったいどこに来てしまったのだろうという不思議な異境感覚に包まれ、同時に、ここはチベット、カシミール、バルティスタン(パキスタン北部地区)、東トルキスタン(新疆ウイグル自治区)に囲まれた宗教と文化の交差点なのだ、という事実を体で理解していくことになる。
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モスクの背後には、レー王宮がそびえ立つ。ずっと見ないようにしていたが、やっぱり気になって見上げてしまう。見上げてしまうと、すぐにでもあそこまで登りたくなる。けれども、高地に降り立ったばかりの今日は息が切れるような運動は禁物。いきなり激しい運動をすれば、そのときはなんともなくても、後で反作用がやってくる。高山病の症状を悪化・長期化させ、後悔すること必至だ。
王宮に登るのを我慢して、モスクの横にあるレー・ジョカンというゴンパを訪れる。明日、ダライラマ法王がこのゴンパを訪れることになっている。きっと多くの信者が押し寄せるに違いない。が、今は参拝者もまばらだ。境内は穏やかで空気で満たされている。見上げれば、透明な空が静かに広がっている。
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2件のコメント

  1. あづ
    2010年10月18日

    >こいけさん
    ぼくの青じゃなくてラダックの空が青いだけなのですが、
    元気がでたならうれしいです。
    ぼくの心の雲も少し晴れて薄日がさしてきた感じです。

    返信
  2. こいけ
    2010年10月17日

    あづさんの 青・・・碧はホント素敵だなー。
    心の雲が晴れて、元気が出ます。
    ありがとう!!

    返信

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